
ここでは、配偶者居住権を取得したときの登記手続きについて、登記の専門家である司法書士が解説します。
配偶者居住権とはどんな権利
・被相続人の配偶者が、相続開始の時に、被相続人の所有する建物に居住していた場合におい て、当該建物の全部について無償で居住することができる権利のことです。
・配偶者居住権は登記が対抗要件になります。
・配偶者居住権は譲渡することができません。
・建物の所有者の承諾を得れば、当該建物を第三者に賃貸することができます。
配偶者居住権とは、被相続人の配偶者が、相続開始の時に、被相続人の所有する建物に居住していた場合において、当該建物の全部について無償で居住することができる権利のことです。
配偶者居住権は、遺贈、死因贈与、遺産分割(協議又は審判)により取得することができ、配偶者居住権を取得したときは、配偶者居住権設定登記の手続きが必要になります。
配偶者居住権を取得した原因が、遺贈、死因贈与、遺産分割のいずれであっても、配偶者居住権設定登記の手続きを行う前提として、建物の登記名義が被相続人のままでは、配偶者居住権設定登記を申請することができません。
被相続人が所有していた建物の所有権を遺贈又は遺産分割で取得した者が、当該建物の所有権移転登記を受けている必要があります。
配偶者居住権を取得した配偶者と建物の所有権者とが共同して、建物の所在地を管轄する法務局に配偶者居住権設定登記を申請します。
遺贈により配偶者居住権を取得した場合、配偶者居住権設定登記の申請には以下の書類を提出する必要があります。
登記原因証明情報
遺言書(公正証書遺言及び遺言書保管法に基づく自筆証書遺言以外の遺言書については、家庭裁判所の検認済証明書付きのもの)及び戸籍謄本等(被相続人の死亡の記載があるもの)
登記識別情報
建物の所有者が当該建物の所有権移転登記を受けた際に通知されたもの
印鑑証明書
建物所有者(遺言執行者が指定されいる時は遺言執行者)の作成後3ヶ月以内のもの
代理権限証明情報
代理人によって申請するときは代理人の権限を証する委任状
遺言執行者により申請するときは、遺言執行者の権限を証する遺言書、戸籍謄本等又は家庭裁判所の選任審判書
死因贈与により配偶者居住権を取得した場合、配偶者居住権設定登記の申請には以下の書類を提出する必要があります。
登記原因証明情報
@配偶者居住権設定登記申請のために作成した報告形式の登記原因証明情報
A死因贈与契約書及び戸籍謄本等(贈与者の死亡の記載のあるもの)
登記識別情報
建物の所有者が当該建物の所有権移転登記を受けた際に通知されたもの
印鑑証明書
建物所有者の作成後3ヶ月以内のもの
代理権限証明情報
代理人によって申請するときは代理人の権限を証する委任状
死因贈与契約により配偶者居住権を取得したときは、配偶者居住権設定の仮登記を申請することができます。
死因贈与契約の場合、贈与者が死亡したときに、配偶者居住権を取得することになりますので、配偶者居住権の設定登記は、贈与者が死亡した日以後でなければ申請することができませんが、仮登記であれば贈与者の死亡前に申請することができます。
配偶者居住権設定の仮登記を申請したときは、贈与者の死亡後に仮登記の本登記を申請することになります。
遺産分割協議により配偶者居住権を取得したときは、配偶者居住権設定登記の申請には以下の書類を提出する必要があります。
登記原因証明情報
@配偶者居住権設定登記申請のために作成した報告形式の登記原因証明情報
A遺産分割協議書(相続人全員の印鑑証明書付き)及び戸籍謄本等(被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等及び相続人の戸籍謄本)
登記識別情報
建物の所有者が当該建物の所有権移転登記を受けた際に通知されたもの
印鑑証明書
建物所有者の作成後3ヶ月以内のもの
代理権限証明情報
代理人によって申請するときは代理人の権限を証する委任状
不動産の価額の1,000分の2、仮登記は1,000分の1です。
不動産の価額とは、配偶者居住権の目的となる建物の固定資産税評価額のことです。
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