不動産の名義変更について司法書士が解説

不動産の名義変更について司法書士が解説

不動産の名義変更の手続

売買、贈与、相続等により不動産(土地や建物)を取得したときは、「不動産の名義変更」が必要になります。

 

一般的には、「不動産の名義変更」と呼ばれる手続きですが、不動産の名義を変更する手続きのことを正確には「所有権移転の登記」といいます。

 

不動産の名義を変更するには、登記所(法務局)に登記申請書を提出し、登記所が管理する登記簿に記録されている登記名義人を新しい所有者に書き換える必要があります。

 

この名義変更(所有権移転の登記)を行うことにより、その土地や建物が自分のものであること(所有者であること)を主張することができるようになります。

 

この記事では、不動産の名義変更について司法書士が解説しております。

 

不動産の名義変更とは

売買、贈与、相続等により不動産を取得したときに、法務局が備え付けている登記簿に記載されている所有権の登記名義人を不動産を取得した人に変更する手続きのこといいます。

 

法務局にはそれぞれ管轄がありますので、不動産の所在地を管轄する法務局で手続きを行う必要があります。

 

なぜ名義変更をしなければならないのか

売買等によって不動産を取得した場合、現在の所有者から不動産を取得した方の名義に変更をしなければ、
当事者以外の第三者に対してその不動産を取得したこと(自己のものであること)を主張することができないのです。

 

突然、「この不動産は自分のものだ!」と主張する人が現れた場合、名義変更をしておかないと「いや、この不動産は私のものだ。」と、この者に対して主張することができないということになります。

 

それ故に、不動産を取得したときは速やかに名義変更をして、自己が所有する不動産の権利を守る必要があるのです。

 

不動産の名義変更の申請期限はあるの?

そもそも、不動産の名義変更は、法律上課せられた義務ではないので、いついつまでに申請しなければならないといった申請期限といものはありません。

 

※但し、不動産を相続したときの名義変更(相続登記)については、令和6年4月1日より申請が義務化されます。

 

不動産の名義変更を行うかどうかは、不動産を取得した方の自由です。

 

ただし、不動産を取得したときは、名義変更をしておかないと、自分のものであることを主張することができないといったデメリットがあります。

 

また、名義変更をしなかったことにより後日トラブルになることも考えられます。

 

そのため、不動産を取得したときは速やかに名義変更の手続きを行っておいた方がよいでしょう。

 

 

不動産の名義変更はどのように行うのか

不動産の所在地を管轄する登記所(法務局)に、申請する方法により行います。
申請には、書面申請とオンライン申請がありますが、ここでは書面申請の方法について説明します。

 

申請書作成、登記所への提出
申請書を作成し、添付書面ともに管轄の登記所に提出します。
申請書には必要事項を記載した上で、申請人が押印する必要があります。

 

申請人
1,売買により不動産を取得した場合
売主と買主の双方が申請人になります。
売主は、申請書に実印を押印する必要があります。買主はお認印(シャチハタは不可)でも差し支えありません。

 

2,贈与により不動産を取得した場合
贈与者(あげた人)と受贈者(もらった人)の双方が申請人になります。
贈与者は、申請書に実印を押印する必要があります。受贈者はお認印(シャチハタは不可)でも差し支えありません。

 

3,相続により不動産を取得した場合
不動産を相続した人が申請人になります。
申請人(相続人)は、申請書に押印(お認め印可)する必要があります。

 

登記申請書の記載例
売買による不動産(土地)の名義変更の申請書の記載例です。

 

登 記 申 請 書

 

登記の目的  所有権移転
原   因  令和○年○月○日売買
権 利 者 ○○市○○町○丁目○番地(住民票の記載通り
      法務太郎 印(認め印可
権利者とは買主のことです。

 

義 務 者 ○○市○○町○丁目○番地 (印鑑証明書記載のとおり
      ※登記簿上の住所が現住所と異なる時は、住所変更の登記が必要になります
      法務花子 印(実印
義務者とは売主のことです。

 

添付情報
登記識別情報(又は登記済証)登記原因証明情報(売買契約書、報告形式の書面のことです。
印鑑証明書 住所証明情報(住民票の写しのことです。

 

登記識別情報の登記所での交付を希望します。
令和○年○月○日申請 ○○法 務 局

 

連絡先の電話番号 000−0000−0000
申請に不備があると登記所から補正の連絡があります。
平日日中でもつながりやすい電話番号を記載した方がいいです。

 

課 税 価 格 金2,000万円
不動産の固定資産税の評価額(1000円未満の端数は切り捨て)
登録免許税 金30万円
土地の売買であれ上記課税価格の1.5%(100円未満の端数は切り捨て)

 

不動産の表示
不動産番号 1234567890123
(不動産番号を記載すれば所在以下について記載が不要になります。)
所 在 ○○市○○町○丁目
地 番 ○番
地 目 宅 地
地 積 ○○○・○○平方メートル

 

添付書面

売買による場合

登記原因証明情報(売買契約書等)
売主の権利証(登記済証又は登記識別情報)
売主の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)
買主の住民票
固定資産税評価証明書

贈与による場合

登記原因証明情報(贈与契約書等)
贈与者の権利証(登記済証又はあ登記識別情報)
贈与者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)
受贈者の住民票
固定資産税評価証明書

相続による場合

登記原因証明情報(相続を証する書面)
・遺産分割協議書(印鑑証明書付き)
・遺言書
・戸籍謄本等
申請人の住民票
固定資産税評価証明書

 

不動産を購入したときの名義変更

不動産仲介業者を介して不動産を購入したときは、登記手続は必ずと言っていいほど司法書士が行います。
不動産売買は大きなお金が動くことから確実に売主様から買主様へ名義変更を行う必要があるからです。
登記に精通した司法書士が登記手続を行うことで確実に名義変更がなされることが担保され、買主様は安心して売買代金を売主様に支払うことが可能になります。

 

司法書士の選定ですが、一般的には買主様が決定することになります。

 

不動産仲介業者から紹介された司法書士、またはご自身でお探しになった司法書士に登記手続きを依頼することになります。

 

司法書士は決済(物件の引渡し、残代金の支払い)に同席し、登記(名義変更)に必要となる売主様側の書類(権利証、印鑑証明書)が間違いなく揃っており、確実に名義変更が行えることを確認しますので、買主様は安心して売買代金を売主様に支払って頂くことができます。

 

親子等の親族間の不動産売買や、物件がさほど高額でない場合、不動産仲介業者を介さず不動産売買を行うことがあります。

 

このような場合でも、司法書士に依頼することにより、名義変更を迅速且つ確実に行うことができますし、登記手続きを通して不動産売買のサポートを行うことができます。

 

【関連記事】売買による不動産の名義変更(登記手続)

 

不動産の贈与を受けたときの名義変更

不動産贈与を行ったときは、不動産の贈与を受けた方の名義に変更するため、贈与による所有権移転登記の手続きが必要になります。

 

登記手続きには、贈与した方の権利証(登記済証又は登記識別情報)や印鑑証明書、贈与を受けた方の住民票が必要になります。

 

親子間の不動産贈与であれば、司法書士に依頼せずにご自身で登記手続きを行うことも十分考えられますが、より確実に名義変更を行いたいのであれば司法書士にご相談、ご依頼ください。

 

また、不動産贈与は高額な贈与税等が課税されることがありますので、安易に贈与せず、税理士等の専門家の助言を得てから行う必要があります。

 

司法書士は、贈与税等の税金について、具体的なご相談に応じることができませんが、必要であれば税理士を紹介することもできますのでお気軽にお問い合せください。

 

【関連記事】贈与による不動産の名義変更(登記手続)

 

不動産を相続したときの名義変更(相続登記)

不動産の所有者が死亡した時に、その名義を相続人に変更する手続きのことを特に「相続登記」と呼んでいます。

 

他に相続人がいる場合に相続登記を行うには、相続人全員で遺産分割協議を行い、不動産を取得する相続人を決定していただく必要があります。

 

なお、特定の相続人に不動産を相続させる遺言書があれば、遺産分割協議を行わずとも相続登記を行うことができることがあります。

 

現在は、相続登記をするかどうかは、相続人に委ねられていますが、令和6年4月1日から相続登記の申請は義務となります。
この相続登記の義務化については、令和6年4月1日前に開始した相続についても適用されますので、既に相続が開始しているものの相続登記をしていない方も令和6年4月1日以後は相続登記を申請しなければならないことになります。

 

長年相続登記を放置しており、数次の相続が発生しているようなケースでは、ご自身で対応するのは非常に困難な場合もございますので、一度司法書士のご相談なさってみてください。

 

もちろん、一般的なご自宅(戸建住宅・マンション)の相続登記のご相談、ご依頼も承りますので、お気軽にご相談ください。

 

【関連記事】相続登記(相続による不動産の名義変更)

 

名義変更が完了すると登記識別情報が発行されます

登記所に申請書および添付書面を提出すると、登記所で審査がなされます。
手続きに不備がなく名義変更が完了すると不動産の取得者に対して登記識別情報が通知されます。

 

登記識別情報とは、アラビア数字その他の符号の組み合わせからなる12桁の符号で、不動産及び登記名義人となった申請人ごとに定められます。

 

登記識別情報は、ご自身が取得した不動産を売却、贈与等を行ったときの名義変更に際して、登記所に本人確認情報の一つとして提供するものであり、従前の権利証に相当するものです。

 

 

不動産の名義変更に必要な費用

不動産の名義を変更するには、登録免許税を納付する必要があります。
また、名義変更の手続きを司法書士に依頼すると手数料を司法書士に支払う必要があります。

 

登録免許税

不動産の名義変更を受けるには、登記申請時に登録免許税という税金を納付する必要があります。

 

不動産の名義変更の登録免許税は、
名義変更を受ける不動産の固定資産税評価額×税率によって計算します。

 

登録免許税の税率

税率 減税措置
不動産売買

土地
1000分の15(1.5%)
建物
1000分の20(2%)

居住用建物の場合
住宅用家屋証明書を添付したときは、
1000分の3

不動産贈与

土地・建物
1000分の20(2%)

相続登記

土地・建物
1000分の4(0.4%)

次の相続登記は登録免許税が免税
@相続により土地を取得した方が、相続登記をしないで死亡した場合の相続登記
A不動産の価額が100万円以下の土地に係る相続登記


1,固定資産税評価額2000万円の土地を売買により取得したときの登録免許税
2000万円×15/1000=30万円

 

2、固定資産税評価額2000万円の土地の贈与を受けたときの登録免許税
2000万円×20/1000=40万円

 

3、固定資産税評価額2000万円の土地の相続を受けたときの登録免許税
2000万円×4/1000=8万円

 

司法書士報酬(司法書士に依頼した場合の手数料)

当事務所に不動産の名義変更の手続きをご依頼頂いた場合にお支払頂く手数料

司法書士報酬 お手続きの内容
不動産売買による名義変更の手続 44,000円〜

登記原因証明情報の作成
決済立会
登記申請代行

不動産贈与による名義変更の手続 33,000円〜

贈与契約書(登記原因証明情報)の作成
登記申請代行

相続登記
(不動産相続による名義変更の手続)

38,500円〜

遺産分割協議書の作成
相続関係説明図の作成
登記申請代行

 

 

 

不動産の名義変更の手続きの専門家は司法書士です。

不動産の名義変更の手続きは、司法書士に依頼することができます。

 

不動産の名義を変更する手続きなど、そうそう経験するものではありませんので、不動産の名義変更をしなければならなくなったときに、どのように行えばよいか不安だと思います。

 

司法書士は名義変更の手続の専門家として、登記に関する知識と経験を有しており、迅速且つ正確に登記手続を完了させることができます。

 

不動産の名義変更でお困りの方は、一度司法書士のご相談ください。

業務として不動産の名義変更の手続き代理人として行うことができるのは「司法書士」と「弁護士」に限られています。
司法書士や弁護士以外の者が、業務として不動産の名義変更の手続きを代理することは司法書士法違反になりますので、不動産の名義変更の手続きを依頼する際はご注意ください。

 

不動産の名義変更のご依頼、ご相談、お見積り

不動産の名義変更のご依頼、ご相談、お見積りを承ります。

 

お問い合せは、電話またはメールフォームからお願いします。

 

固定資産税評価証明書等、不動産の評価額が分かる書類をご準備頂ければ登録免許税を含めた費用の見積金額をご提示することができます。

 

052-848-8033

 

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司法書士八木隆事務所